上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- 
ここからの続き



風が、心地よい。

厳かな神殿と、咲き乱れる花に囲まれ、
鴇は夢見心地に周囲を見渡す。

綺麗な、美しい、…そんな形容に相応しい、景観だった。

いつも見てきた血や殺戮が、一瞬でも、忘れられそうな気になる。


「本当に好きなんだな」

「…梟さん」

いつの間に横に立っていたんだろう。
同じ景観を見て梟は目を細める。


「好きな子に、」

「うん?」

普段なら、そんな話なんか…することも無いのに、鴇は、独り言のように呟く。

「…自分のほうが、何でも知っていると思っていたのに、
好きな子に、……綺麗なものを沢山見ればいい、って…
大事な事、教えてもらって、」

「そりゃいい話じゃないか」
青春ダなァ、と梟はクツクツ喉で笑う。


「…だから、俺は、彼女に何もできないけれど、…
せめて、この風景を沢山持って帰りたいから」
鴇はおもむろにカメラを取り出す。

以前は死体や殺戮現場を占めていたそれは、
少しだけ、
木や花や建造物などの、温かい景色が入るようになった。

「ん?だったらここに連れてきてやったらいいじゃねェのか?」
「あ、いや、それはその、…心の準備が、その、」
妙に生真面目に返事をする鴇に、梟は苦笑する。
青春してるなァ…と、小さく同じことをまた、呟く。



「ああ、そうだ。折角ここに2人いるんだ。写真、撮ってやろうか?」
「…う、写るのはあんまり好きじゃないですけど、」
「遠慮するなって、ほら、」
「……じゃあ…後姿…で、」
うーん、と嫌そうに困ったように鴇は顔を顰めて、
それでも最後に譲渡する。



「いいじゃねェか?自分も写っている写真の方が、忘れにくいって事もあるだろうしな?」

「覚えるのは、こりごりですけど、」

「ん?」

「いえ、何でも」

なるべくカメラを構えた梟を見ないように、鴇は花畑と、そして神殿を見上げる。

どこまでも、
どこまでも美しい、光景。



パシャ、

後ろでシャッターを切る音が聞こえた。




真似るように、鴇も、ゆっくりと瞳を閉じる。

目の前の光景を、…その幸せを、忘れないように。





梟の館お邪魔しますよ編おしまい!

ああーああー…何このこっ恥ずかしさー!!!

おろおろノ|'ω'|ヽ三ノ|'ω'|ヽおろおろ



密かに、

梟さんと鴇と、どっちも鳥さんの名前で、

…鴇を鴇って名前にして良かったな…と思いました。

おしまい!




因みに、pixivに投下した絵は、こちらを参考に描いて見ました。
…空が無理…。


神殿と花

本当は、鴇を描き足して弄る前のこっちのが好き…です。

+鴇

上の話を読んでいただければ分かりますが、これは梟さんが撮った写真、というイメージです。

スポンサーサイト

2008.11.15 


Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。